今回は和歌山県にある一般住宅のお庭において、防草シートと人工芝を使用したBefore→Afterを紹介いたします。
土の庭のデメリットと人工芝の活用
【Before】
こちらのお庭は元々、土のままの状態で、雨が降るとすぐに水溜まりが出来ることから、雨水枡へ土や砂が流れ込んでしまう状態でした。
また、雑草が隅まで生え、抜いても抜いても終わりが無く心身ともに疲れてしまい、防草シートを使用し雑草防止と土の流れ込みを抑えられないかと考える様になったようです。
当初は、防草シートを敷きその上に化粧砂利のご検討をされていたようですが、お庭が無機質な印象になることや暗い見え方になることを懸念されていました。そこへタイミング良く、知り合いの方から人工芝を薦められたことにより、防草シートの上に人工芝を敷設することを決断されました。
人工芝を選んだ際の3つのポイント
数ある人工芝の中でも、弊社の高機能人工芝「リアリーターフ®」をご選定いただきました。
リアリーターフ®の決め手となった3つのポイントをご紹介します。
【ウレタンバッキングによる高耐久】
裏庭のために日照時間に限りがあり雨が降った後は、どうしても濡れている時間が長くなるため、ウレタンバッキングにより水分原因の劣化を抑えたい。
【抗菌剤入り】
同様に、水分に触れている時間が長くなれば菌の繁殖など衛生的なことが心配になるが、パイル(芝糸)とバッキングともに抗菌剤が練りこまれており安心である。
【高密度パイル】
他社に見ないパイルの密度が、クッション性とボリューム感に出ており、細く柔らかいパイルなのに程良い反発力がある。
人工芝を土の庭へ設置する手順
施工に関しては、最初にお庭の土の表層を数センチ削いだ後に、真砂土を数センチ敷き転圧と整地にて土壌を作成しました。
防草シートは、ザバーン® 240Gを使用。シワやヨレを無くし、人工芝の敷設予定方向とクロスさせる方向に敷設しました。
ザバーン®を敷くことにより、踏圧を分散させることが出来るため、掃き出し窓下の地盤沈下や水溜まりを抑制できます。人工芝との同時施工の相性は抜群に良く、雑草を抑えるためだけでなく、土壌安定材としても必要な施工となりました。
人工芝の敷設は、玄関側を導線と捉え、芝目を向けるように割り付けました。継ぎ目を極力無くすため、立水栓まわりと踏み石を完全くり抜くカット加工をしました。
また、雨水桝も型取りカットした後、くり抜いた円形を雨水桝の蓋に水の通りを阻害しない様に、芝目を合わせた上でボンド留めを行いました。
建物の基礎や壁などに対し、人工芝の端部が極力密着する様に割り付けしたことにより、雑草の発生、土や砂の人工芝上への上がりは抑えられています。整地時にプレート転圧が隅まで出来ないため、地面に材木をあて、その上からハンマーで叩き、隅まで転圧を掛けます。そうすることで、人工芝と壁との隙間を極力少なくすことができます。
最後に、継ぎ目のパイルをなじませ、デッキブラシを使いパイルを起こす作業を行い、人工芝の設置作業が完了となります。
実感した人工芝の良さと利用方法
【After】
施工直後から数日後、C型パイルの起き上がりにより、よりボリューム感が出たと高評価を頂きました。
また、今まで土のままの庭に行くと靴の裏に土や砂が付き、玄関まわりを汚すことが多かったため、なるべく庭に踏み入らない様にされていたようです。しかし今回の人工芝の敷設により、一切の心配が無くなり庭のスペースが広くなった様に感じるとおっしゃって頂きました。
雨が降った後も水溜まりなどは出来ず、土や砂の上がりもありません。雨水は、水抜き穴から防草シートを通して土壌に浸み込むか、雨水桝に流れ込むことにより排水されており、衛生的で綺麗な状態が続いています。
バーベキューの際の人工芝融解問題と補修方法
お庭での楽しみが増えることでよくいただくご質問が、バーベキューの際の炭によるパイルの融解問題とその補修方法です。
炭が直接パイルに触れた場合は、必ず融解します。場合によってはバッキングや防草シートも融解し、穴が空いた状態になるかもしれません。
そのような時のために、施工後の余ったピンと人工芝の切れ端などを、適当な大きさにして保管しておくことをオススメします。
まず、融解した箇所より大きめの四角形にパイルを掻き分け、カッターでパイルを切断しない様、バッキングと防草シートごとカットしてください。切り取った四角形より少し大きめの防草シートを人工芝下へ入れ、ボンドを塗布します。同じ形の人工芝を作成し、芝目方向を間違えない様に切り取った箇所へ合わせてください。そこへ専用ピンを打ち込みます。打ち込みの際は、四隅箇所と四辺にパイルを巻き込むことの無い様に跨がせてください。仕上げに、突き合わせ部分のパイルを手で起こし、周りと馴染むように整えます。最初は色目などにより補修箇所が分かり易く見えるかもしれませんが、徐々に馴染んでいくのでご安心ください。
人工芝の日々のお手入れ
また、日々のお手入れ方法についてもご紹介します。
人工芝は基本的にはノーメンテナンスですが、チリや埃、落ち葉などにより徐々に汚れていきます。絨毯と同じ様に、ほうきや掃除機などで手入れしていただくことも出来ますが、水道水で汚れを流し出すことも時々していただくと、綺麗な状態を保てます。蛇口を目いっぱい開け、ホースの先をつまみ純目方向に水を当てると、汚れた水が反対方向に流れていきます。流れる水の色が綺麗になるまでしっかり流し出した後、十分に乾燥させていただくと鮮やかな色に復活します。
ここで一点だけ注意していただきたいのが、高圧洗浄機の使用です。人工芝の端部をめくってしまったりパイルに変な癖をつけてしまったりする恐れがあるため、高圧洗浄機の使用はオススメできません。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は天然芝から防草シートを敷設し、人工芝へ変えたお庭についてをご紹介しました。雨が降ってもストレスのない、美しいお庭になり、快適なお庭生活をお過ごしいただけることかと思います。
また、せっかく綺麗に敷設した人工芝が万が一融解してしまった場合でも、簡単に補修を行うことができます。
お手入れも気軽に行えるので、お庭が綺麗な状態をストレスなく維持したい方は、機能性の高い人工芝のリアリーターフ®をおすすめします。