人工芝を保育園や幼稚園に設置するメリットと注意点

人工芝は、天然芝と比べて管理が容易なため、保育園や幼稚園、こども園の園庭に 設置するにはおすすめのアイテムです。本記事では、保育園や幼稚園、こども園への人工芝導入のメリットと設置の際の注意点について、詳しく解説します。

保育園や幼稚園の園庭に人工芝を導入するメリットをご存じですか?

人工芝は、天然芝と比べて管理に手間がかからないという点が特長です。また下地に衝撃吸収用のクッションマットを使用することで、子どものけがを防止する措置を取ることもできます。

本記事では、保育園や幼稚園、こども園への人工芝導入のメリットと設置の際の注意点について、詳しく解説します。記事後半では導入事例も紹介していますので、幼児教育に携わっている方はもちろん、店舗などのキッズスペースへの設置を検討している方もぜひ参考にしてみてください。

人工芝と天然芝の違い

保育園や幼稚園、こども園の園庭に芝生を設置する際、人工芝ではなく天然芝という選択肢もあります。人工芝と天然芝にはそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。主な違いを以下の表にまとめました。

項目人工芝天然芝
メンテナンス定期的なブラッシングや清掃は必要だが、比較的簡単芝刈り、施肥、除草、散水など、手間がかかる
耐久性高耐久品を使用すれば、長期間使用できる気象条件や利用シーンによって、損傷しやすい場合がある
安全性人工芝の下にクッションマットを敷設することで、けがのリスクを軽減できるクッションマットを併用した人工芝に比べ、衝撃吸収性が劣る
衛生面抗菌、防カビ、消臭などの機能を持つ製品を選べば、清潔な環境を維持できる場合によっては、天然芝用の除草剤など薬剤散布をする必要がある
季節変化一年中鮮やかな緑を保ち、季節による見た目の変化がない季節によって色や質感が変化する
初期コスト天然芝と比べて高い人工芝と比べて低い
ランニングコスト天然芝と比べて低い人工芝と比べて高い
上記の通り、人工芝は初期コストが高いもののメンテナンスが比較的簡単で、耐久性や安全性、衛生面において天然芝よりも優れています。一方、天然芝は見た目の自然さや季節の変化を楽しむことができる反面、定期的なメンテナンスが必要で、人工芝と比べてランニングコストの負担も大きいでしょう。

なお、人工芝と天然芝の違いについては、次の記事でも詳しく解説しています。人工芝にすべきか天然芝にすべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:人工芝と天然芝の違い:どちらを選ぶべき?メリット・デメリットを解説します

人工芝を保育園や幼稚園に設置する5つのメリット

優れた安全性

保育園や幼稚園では、預かる子どもたちの安全を最優先に考え、けがを防止するために日々細心の注意を払っています。とくに外遊びの際は、走って転んだり、遊具から落ちたりと、けがにつながるシーンが数多くあります。

このような状況で、園庭の地面に人工芝を導入することは安全管理の面で非常に効果的です。人工芝は、土の地面や天然芝と比べ、専用のクッションマットと併用することで衝撃吸収性に優れ、子どもが転んだ際の衝撃を和らげ、擦り傷や打撲のリスクを軽減します。

衛生的

雑菌や害虫が繁殖しにくく清潔な環境を保てるのも人工芝のメリットの一つです。それから、天然芝と比べて泥や土がつきにくいため、子どもたちの衣服の汚れが少なくなるのも、職員や保護者にとって嬉しいポイントではないでしょうか。

製品によっては、抗菌、防カビ、消臭などの機能を備えている人工芝も存在しており、 その機能が付いた人工芝を選べば、衛生面においても安心です。長期間清潔な環境を保ちたいとお考えの場合は、機能面も製品選びの参考にしてみてください。

天然芝に比べて管理が楽

人工芝は、天然芝と比べてメンテナンスの負担が少ないことも魅力です。芝刈りや施肥、除草などの手間が不要で、維持管理にかかる時間とコストを大幅に削減できます。人工芝は、定期的なブラッシングと清掃だけで、美しく清潔な環境を保てます。

屋上園庭にも最適

保育園屋上への人工芝施工事例

人工芝は土や砂の上だけでなく、コンクリートやアスファルトの上にも施工できます。とくにスペースの限られた都心の保育施設にとって、このことは大きなメリットです。実際、都心の保育園や幼稚園では、園庭スペースを確保するために屋上を利用するケースが増えています。

屋上は一般的にコンクリートで覆われていることが多く、そのままでは園庭として利用しにくいです。しかし、人工芝および専用クッションマットを導入することで、コンクリートの固さをカバーし、子どもたちが遊びやすい環境を実現できます。

美しい景観

一年中変わらない美しい緑を保てる点も人工芝の魅力の一つです。天然芝のように季節による変化を楽しむことができないのはデメリットといえるかもしれませんが、天然芝は適切な管理を続けていないと景観を損なうリスクもあります。

なお、人工芝選びの際には、その見た目や質感も判断材料にしてみてください。ホームセンターなどで目にするナイロン製のものが人工芝のイメージとされることも多いのですが、現在は一見しただけでは人工なのか天然なのか区別がつかないリアルな人工芝製品も販売されています。

弊社グリーンフィールでは、人工芝「リアリーターフ®」の無料サンプルをご用意しております。人工芝の設置を検討されている方は、ぜひ次のページからお問い合わせください。

人工芝を保育園や幼稚園に設置する際の注意点

人工芝製品にはさまざまな種類があり、メーカーによって使用している素材や搭載している機能が異なります。幼児期の子どもたちが利用することを想定した製品選びのポイントや、施工時の注意点をいくつか紹介します。

衛生機能や静電気抑制機能を備えた人工芝を選ぶ

保育園や幼稚園では、子どもたちの健康と安全が何よりも大切です。人工芝製品の中には、衛生機能や静電気抑制機能を備えたものがあるため、保育施設で利用する際には、そのような製品を選ぶのがおすすめです。

衛生機能とは、抗菌、防カビ、消臭などの機能のことであり、子どもたちが安心して遊べる清潔な環境を維持できます。また、人工芝は一般的にプラスチック素材で作られているため、静電気が発生しやすい点も忘れてはいけません。静電気抑制機能を持つ人工芝を選ぶことで、子どもの服に静電気が溜まりにくくなり、とくに静電気が発生しやすい冬季でも、安心して園庭で遊べます。

関連記事:人工芝は静電気が発生する!?人工芝を選定するにあたって押さえておきたい静電気抑制機能

「リアリーターフ®」は抗菌、防カビ、消臭、静電気抑制を含めた12もの機能を全種類に標準装備しています。各製品の特徴などを見てみたいという方は、下記カタログ請求ページから、お気軽にお問い合わせください。

クッションマットを敷設することで衝撃吸収性を高める

通常、人工芝は整地した地面に防草シートを敷き、その上に施工します。このままでも一定の衝撃吸収性は得られますが、幼児期の活発な子どもたちが遊ぶことを想定するのであれば、人工芝の下にクッションマットを敷くのがおすすめです。

弊社グリーンフィールドでは、衝撃吸収性試験によって多くのスポーツ団体が採用するフィールドテスト基準値をクリアした「大判厚手クッションマット」を用意しています。とくに、屋上園庭などコンクリート下地への人工芝施工を検討中の方におすすめの製品です。

衝撃吸収試験の結果についてはこちら

整地作業(下地づくり)を入念に行う

設置した人工芝に不陸(凹凸がある状態のこと)があると、つまずいて転ぶリスクが高まったり、水はけが悪くなったりする可能性があります。こうした状態にならないようにするためには、人工芝施工前の整地作業(下地づくり)をしっかりと行う必要があります。

整地作業は時間と労力を要するため、施工エリアの面積が大きい場合は、エクステリア業者などプロに依頼するのがおすすめです。ただし、施工範囲が限定的であればDIYで行うことも可能です。整地作業に必要な道具や手順については、次の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事: 【DIYできる】人工芝の下地の種類や整地の手順を徹底解説!

保育園や幼稚園への導入事例

メンテナンスフリーな人工芝は、多くの保育園や幼稚園、こども園で導入されています。本章では、弊社グリーンフィールドの高機能人工芝「リアリーターフ®」を園庭の築山(※)に導入いただいた事例を紹介します。
※築山(つきやま):人工的に作られた山のことで、公園や幼児施設では遊具として設置されることが一般的です。

導入背景

before

「舗装工事における地面の掘削作業で生じた土を有効活用したい」と、築山の造成計画が持ち上がったことがきっかけでした。当初、築山表面には天然芝を植える予定でしたが、管理の難しさから断念することに。結果として、施工業者からの提案もあり管理が容易な人工芝の導入を決定しました。高低差のある築山に設置するにあたって、園児が安心して遊ぶために最適な機能を多く備えた「リアリーターフ®」を選択いただきました。

安全性と遊びやすさの両立

after

築山の施工では、ヒューム管を使用し、セメントで固めることで頑丈さを確保しつつ、園児たちがワクワクしながら遊べる空間を実現しました。人工芝の敷設方法も工夫し、滑り降りしやすい形状に仕上げています。さらに、土管内での安全性にも細心の注意を払い、転倒時のけがを最小限に抑えるため、高密度パイルでクッション性の高い「リアリーターフ®」を土管内にも接着剤でしっかりと固定しました。

このように、「リアリーターフ®」を設置した築山は、安全性と遊びやすさを両立し、園児たちに愛される遊び場となっています。本事例の詳細と「リアリーターフ®」の機能ポイントについては、次の記事で紹介しています。ぜひご覧ください。

関連記事:「認定こども園 あづま幼稚園」の園庭築山に人工芝を導入していただきました

よくある質問

多くの方が抱く疑問についてお答えします。

人工芝は裸足で遊べますか?

一般的に人工芝は裸足で歩いたり遊んだりできます。とくに高機能人工芝「リアリーターフ®」は、特殊形状パイルの採用によって肌触りや踏んだ感触が良いため、子どもたちが遊ぶのに最適です。

ただし、夏場に直射日光を浴びる場所に設置された人工芝の表面は高温になることがあるため、裸足での利用は控えた方が良いでしょう。

人工芝の掃除はどのように行えば良いでしょうか?

人工芝は原則メンテナンスフリーですが、清潔な状態を保つためには定期的な掃除が必要です。ほうきを使った掃き掃除を基本とし、細かな砂などは掃除機で吸い取るのが効果的です。ほうきや掃除機だけで取り除けない汚れは、デッキブラシを利用しながら水で洗い流しましょう。ただし、高圧洗浄機の使用は、人工芝がめくれたりパイルに変な癖がついたりする原因となるため控えるべきです。

関連記事: 人工芝を傷めない正しい掃除方法とは?注意点とともに詳しく解説

まとめ

本記事では、保育園や幼稚園、こども園の園庭に人工芝を導入するメリットと施工時の注意点について解説しました。人工芝は、基本的にメンテナンスフリーで、衛生面や安全面におけるメリットも多いため、子どもたちが遊ぶ場所に適しています。

人工芝選びでは、見た目や質感はもちろん、衛生機能や静電気抑制機能などの機能面にも注目してみてください。施工時には、整地作業を入念に行うことで不陸のない安全な園庭を実現できます。人工芝専用クッションシートを敷くのもおすすめです。

子どもたちの安全と健やかな成長を第一に考え、理想の園庭づくりを目指す際には、ぜひ人工芝の導入をご検討ください。

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